伊勢志摩サミットロゴのコンセプトは「佐野さんみたいにならない」なのでは?

これ読んでモヤーっとした。

すごい頭いい記事な〜。こんな上手に書けるデザイナーさん(講師もやっているのかな?)がいるとまわりの人は頼もしいっすね。

 

記事で言いたいことは、批判ではない。

この記事は高校生や読み手を優しくフォローしながら書いてある話。なので、それを誤解して受け取っている人をみて「もやっと」したんだと思います。折れている人を攻撃するのは違うのでは…?

 

言っていることをわかりやすく箇条書きで書いてみる。 

・ロゴが好きとか、嫌いとか嫌いの話ではない

・ロゴを作った高校生は悪くない。

・ただ、それを大人が様々な方向から監督すべき。(例えば文字が読みづらくないようにとか) 

 

コメント欄で誤解

コメント欄でこんなようなことが書かれています。

 

ケチつけんな!資格もないし、優劣なんで誰が決めれるんだ!

主催者が良いならいいだろう。

パクリするやつよりいいだろう!

 

これを見て「もやっ」としましたね。

 

▼まず、「主催者が良いならいいだろう。」

これには、半分同意。

でも個人の会社のコンペならいいのだけど、日本を代表するならどうなんだろね。

 

▼そして、「パクリするやつよりいいだろう」

そう思います。そうだそうだ。

 

▼「資格もないし、優劣なんて誰が決めれるんだ」

 そう思う気持ちもわかります。
でも、そういうことではないんです。デザインってかっこよさを求めているわけではないんです、それは一つの要素なんです。

 

デザインは目的を達成するための手段なんです。

なので、サミットのロゴってなんのためにあるのかな?って考えてその目的を達成に少しでも近づくことが「良いデザイン」なんです。じゃあ今回の場合の良いデザインとは?

 

デザインは手段であって、デザインが施される全てのことやものには、なにがしかの目的があるはずです(それが顕在化しているか否かは置いておいて)。

伊勢志摩サミットのロゴについて思うこと、あるいはデザインの死。 – not simple

 

今回の場合の良いデザインとは?

今回のロゴを「良いデザイン」にする。デザインは目的を達成する事なら、

どんな目的を達成できればいいでしょうか。何個か書いてみます。

 

今回はこんな目的が達成できたらいいデザインでは?案

・日本らしさが感じられたほうがいいかも

・文字が小さいと読みづらいかも

・白黒で荒いコピーで使ったとしても「あのロゴだ!」ってみんなにわかってもらったほうがいいな

 

これが、達成できたら(ある程度)良いデザインとは言えるのでは無いでしょうか?

 

「資格もないし、優劣なんて誰が決めれるんだ」

これに対しての答えは

 

「優劣はない」けれど、目的に対してもっと良くなる方法はある。ということです。

 

その目的を達成するために大人たちが、アドバイスしてあげるのはどうだろう?とこの方は言っています。 

経験ある人がちゃんとカバーするべきです。要素とアイディアを守りつつ、ロゴとしての使用に耐えうるように華麗に手直ししてあげる大人のデザイン力の発揮に期待してます。

伊勢志摩サミットのロゴについて思うこと、あるいはデザインの死。 – not simple

 

【デザイナーにもいいたい】考え方によっていい部分があると思う。ロゴ。

ここまで、デザイナー側からの意見ですが、ちょっと違う方向から書いてみます。

 

デザインってバランスとるのもお仕事ですが、バランスをとらないで「目的」に向かっての力を強めていくことでもあると思うんです。

 

先程は、「デザインは目的のために存在する」と書きましたが、目的って一つじゃないことが多いです。

 

例えばぼくのお客さんなら、小さな個人事業主の方が多いです。

お客さんが魚屋さんで、折込チラシを作るとしましょう。

ぼくは「売上をあげる」を目標に、こんな風に言います。

 

ぼく「新鮮なイメージと、意外と金額的にお安いというところを強調しましょう」

 

魚くん「うん、いいね!でもせっかくデザイナーさんに頼むからこんな風にかっこよくしてくれよ」

 

と言って、自分の好きな情熱大陸風のデザインにしてくれよ。みたいなことを言ってくるんです。

 

ぼく「ぎょぎょぎょ…」

 

個人事業主のお客さんなら、このようなことはよくあります。 

そのへんは、うけとり過ぎず、情熱大陸のエッセンスを入れて客さんの気持ちも満足させつつ、売上が上がるようなものを作ったりしてするのが答えでしょう。

 

これが、現状です。(そんなお客さんばっかりじゃないよ)

 

「売上をあげる」ことを目標にしようとしても、みなさん人間ですから気持ちが入ります。 

そうなると、良いデザインというのは、「本当の目的を達成する」ことですから、

 

本当の目的=売上を上げる

 

にたどり着くために、少し回り道をしないといけなくなってしまいます。

でも、「情熱大陸っぽいデザインを作りたい」もお客さんの要望だから困った。

 

それはデザイナー側にもある。

お客さんのわがままだけかとおもいきや、デザイナーにもあります。

それは「賞がとりたい」や」「自分のイメージをそこなう」というやつです、多少はしょうがないんですが、 お客さんのためにならないことがほとんどです。

 

だとしたら今回はどうなんだ?

ここまで、書いて思ったのは、今回は「オリンピックのエンブレム問題みたいなことには絶対にならない」という目的のために作られたのではないかと思う。

 

ある程度、日本らしいロゴ。そして予算。あとは「オリンピックのエンブレム問題みたいなことには絶対にならない」ことに全力を尽くせ!

って話だとしたら佐藤可士和が納得した理由もわかる気がします。

佐藤可士和と言えばSMAPのジャケットも作っていましたね

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